パワーポイント(PPT)を動画(FLV)にする方法と注意点(2008-05-26にはてなグループに投稿した内容のアーカイブ)
メモ | |
なにかいろいろ苦労というか、終わってみればあまりにも無駄な手間をかけた気がするので、今後の為にもここにメモを残しておきます。
まず、ツールというものにはそれぞれ、得手不得手というものがあって、ニコニコ動画はプレゼン資料を公開&共有するにはベストのツールではない事は宣言しておきます。セミナーなどでの講演の実演を公開&共有するならともかくとして、パワーポイントだけを公開&共有したいのであれば、SlideShare、Docune、Hot.Docsといったそれに特化したツールを使ったほうが良いことは頭においておきましょう。
ですからもともと技術があって動画を作成できるような人は、パワーポイントでスライドではなく最初から動画作成ソフトで作ったほうがよいです。また作成した資料をパワーポイントで再利用する予定が無いのであれば、最初からニコニコムービーメーカーで作成したほうが良いと思われます。
ニコニコ動画にパワーポイントを使って動画を上げるというニーズ(シーン)としては以下のようなものがあると思います。
・通常の配布用のプレゼン資料を作ってそれをそのままニコニコ動画に上げたい
・本体のパワーポイントの報告書があって、それはSlideShare、Docune、Hot.Docsにアップしてある。そこから資料のダイジェスト版や紹介資料を簡単に抜き出してニコニコ動画に上げたい
ということで以下、いろいろな注意点などです(なお、この内容は将来変更するかもしれません。なにぶん動画作成はまったくの初心者でしたので慣れてきて良い方法が見つかったら都度改訂します)
1.プレゼン資料を作る段階での注意点
- 大きな文字で書く
フォントサイズは、できれば18(元のスライドがA4サイズの場合)以上にしましょう。
どうしても小さくする必要が場合は、12~14くらいまでにしましょう。それ以下になるとかなり読みにくくなります。本文の重要な部分は出来るだけ20以上にしましょう。
- 同じく文字色は黒にする
濃い色を塗った白抜き文字も見にくいです。テキストボックスは薄い色を背景で黒色文字というのを多用します。
- 太字(ボールド)は使わない
ボールドは滲んだ感じ見えることが多いので、使わないほうが読みやすいように思います。
- アニメーションは使わない
後述しますが、スライドショーをキャプチャーする方式ではなくスライドを一旦画像に吐きだして、紙芝居的に編集する方式をとりますので、パワーポイントのアニメーション機能を使ってもそれは動画的に再現できません。
どうしてもアニメーションをさせたい場合は、スライドを分割して実現します。最初に完成図を書いて、それをコピーして部分的に消した図をその前に挿入するというやり方です。アニメーション(というか時差表示)は2段か3段にとどめて多段は組まないほうが良いです。
2.パワーポイントでのスライドが出来上がったら一旦セーブして、ニコニコ動画用に設定を変えます
- デスクトップの解像度を下げる
色数の多い静止画をアップしようとするとエンコードされてしまうようなので、デスクトップのプロパティで画面の色を中(16ビット)以下に変更します。
- 背景色を白以外の薄い色に変更
薄い水色とか緑色にします。これはニコニコ動画のコメントのデフォルト色が白なので、背景が白だとコメントが見づらいという欠点があるからです。
通常パワーポイントの資料は白地で作成するほうが普通ですので、ニコニコ動画用に最後に「書式」->「背景」で色を変えます。
- スライドのサイズを変更する
「ファイル」->「ページの設定」でサイズを変更して画像での保存の際にサイズが512×384になるようにします。
この際のパラメータは、環境(解像度?)により変わるようです。私が試した際には、1280×1024で利用の際は用紙サイズを横「18.08」縦「13.55」、別の端末では横「13.55」縦「10.18」と設定すると512×384になりました。
3.動画作成の方法と注意点
- スライドを画像形式で出力する
出来あがったスライドを「名前をつけて保存」でBMPやJPRG形式で保管します。確認ダイアログが出ますのでここで、「すべてのスライド」を選びます。
ここで出来上がったBMPファイルが512×384にならない場合は、上記の「スライドのサイズを変更する」をやり直して下さい。
- ムービーメーカーを使って画像をタイムラインに入れていく
私は今回はニコニコムービーメーカを使いました。このタイムラインに部分に先ほど保存した画像フォルダの画像を順番にセットしていきます。
※ちなみに私は今回は急いでいたので直感的に思い出したニコニコムービーメーカを選びましたがニコニコ紙芝居メーカーや他の動画編集ソフトでも出来るはずです。
- タイムライン上の画像の間隔
文字を読む早さは人によって違いますが、一応の目安として私は、通常のスライドは15秒~20秒、文字の多い難しいスライドは30秒から40秒間隔で設置しました。中表紙は5秒。
スライドに先ほどのアニメーションがある場合は5秒おきで切り替えます。アニメーションが完成してからも間をおく必要がありますので、等間隔というよりは多少まえ目においたほうが良いと思います。
- BGMの選定
これは先にやっておいても良いのですが、パワーポイントには音楽はありません。従って適用なBGMをネットから取得してダウンロードしてきます。
選定は好みでよいのですが、曲の長さだけは考えましょう。先に画像をタイムラインに設置したならばその長さ分の曲を捜しますが、もし曲を先に探したいのであればとすると最初につくったプレゼン資料の(スライドの枚数÷3)分くらいの長さを目安に曲を探しましょう。
- BGMの設置とテスト
タイムラインにBGMを配置して、それに合わせて多少画像の間隔を微調整します。出来上がったらブレビュー機能などで流してみてチェックします。
スライドの切り替えが早すぎて文字が読めないとかその逆をチェックします。
- ニコニコ動画にアップして公開
出来上がった動画をアップして公開します。上にも述べたようにニコニコ動画はスライド資料の共有には適していませんので、元のパワーポイントやPDFのファイルをSlideShare、Docune、Hot.Docsにもアップロードしてリンクを貼っておくのが良いと思います。
{まとめ}
2の作業がポイントになります。2の作業をやらずにアップした動画、と2の作業を経た動画を比べてみて下さい。
(参考)試したけど駄目だったやり方
パワーポイントでプレゼン資料を作成した後にアニメーションやスライド切り替えなどの設定も施して、メニューから「スライドショー」->「スライドショーの設定」で自動プレゼンテーションを選択。
この自動プレゼンテーションを「カハマルカの瞳」や「劇場版 ディスプレイキャプチャー あれ」等のキャプチャーソフトで取得するのを何度か試しましたが断念しました。
その理由は、